記録的な速さで梅雨明けをした今年。
今にも溶けそうな暑さで止まることを知らない汗。
さっぱりしたくてお風呂に入るも、シャワーを止めて脱衣所に上がった途端に汗が吹き出てきます。
今さっきお風呂に入ったばかりなのにどうして・・・と頭を悩ませていませんか?
スキンケアにも大きな壁が。
化粧水や乳液を塗りたいのだけれど、汗で浸透しないのではないだろうか。
ベタつくと逆に肌トラブルのもとになってしまうのではないか。
でも、お風呂から上がったらすぐ保湿したい。
こんな葛藤が繰り広げられていることでしょう。
そこで今回は、
- お風呂上がりの汗、なぜ出るの?
- 汗をかいたままスキンケアはしていいの?
- お風呂上がりの汗を止める効果的な方法
についてお伝えします。
お風呂上がりの汗、なぜ出るの?
入浴で上がった体温を下げようとしているから

お風呂上がりの汗、その理由は、お風呂で温まった身体の体温を下げようとしているからなのです。
そもそも汗は、運動や日光にあたったことによって体温が上がった体を冷やそうとして出るもの。
私達の体温は常に一定に保たれています。
±1.0℃の変動はありますが、大きく体温が変わることはないですよね。
この、恒常性(ホメオスタシス)と呼ばれる性質によって体温を下げようとするため、汗が出ます。
お風呂に入っても、体温は上がります。
血行がよくなると必然的に体温は上がりますが、夏は外気も高く、体は常に熱い状態です。
そのため、体温を下げようと汗をかいて体内の水分を蒸発させることで体を冷やしています。

お風呂上がりに汗をかくのはそういうことだったんですね!
99%は身体の水分


お風呂上がり、汗をかいてしまうとつい心配になるのはベタつきやニオイですよね。
ですが、お風呂上がりの汗はサラッとしていてニオイも気にならないくらいなのが特徴です。
入浴後、脱衣所で吹き出る汗の99%は体の中にある水分と言われています。
体を洗っているので、毛穴から出るアカや皮脂がしっかりと落とされている状態。
そのため、毛穴の汚れがいちばん少ない状態でかく汗となり、サラッとニオイも少ない汗となるのです。
湿度が高い場所でじんわりとかく汗のほうが、脂汗に近くベタッとしている汗になります。
就寝中にかく寝汗のほうが、ベタつきやニオイを感じやすいです。
なので、入浴後は湿度の高すぎない環境で過ごすとさらに気持ちよく過ごせます。
冷房で一気に冷やすのはタブー


入浴後、できるだけ汗をかきたくないですよね。
とはいえ、冷房の聞いた部屋で思いっきり涼むことはNGです。
NGというかタブー。絶対におすすめはしません。
なぜなら、お風呂上がりに涼むという行為は、私達が持つ本来の機能を押さえつけて制限しているからです。
汗をかくことは、人間に備わった自然な現象です。
これによって、いつどんなときも体温を一定に保てるようにプログラムされています。
手早く気持ちのいい方法ですが、体のことを考えるとあまりおすすめできる方法とはいえません。
汗をかいたままスキンケアはしていいの?
スキンケアは汗を引かせてからするのが良い


浴室から出てきたは良いけれど、汗だく。
でも、スキンケアは時間が勝負。
と思って、汗だくでも構わずスキンケアを始めている人、多いですよね。
乾燥肌を気にして保湿をしている人は特にです。
オイリー肌の人も、皮脂が出てこないうちに美容液を染み込ませたいと思ってスキンケアを始めますよね。
ですが、夏場は、汗が引くのを待ってからスキンケアを始めても大丈夫なのです。
むしろ、汗を引かせてからスキンケアを始めたほうが、肌にとってもうれしいスキンケアの方法。
肌が水分で覆われているよりも、美容液を吸い込む準備ができています。
気持ちとしても、肌につけた美容液が汗で流れていかないので、安心ですよね。



2つの意味で安心してスキンケアを行うことができますね。
夏は冬ほど肌の水分は蒸発しない


夏場は、汗が引いてからでもスキンケアは遅くない、そう言うのには理由があります。
それは、夏は冬ほど水分の蒸発が多くないからです。
冬は、空気が乾燥していてすぐに肌がパリパリとしてしまったり、お湯と冷たい空気との差が肌の乾燥を進めてしまうので肌が乾燥しやすいです。
そのため、スキンケアはできるだけ早く、と言われています。
できることなら、浴室の中で化粧水をしてもいいくらい、と聞いたことがありませんか?
乾燥が心配なときは導入化粧水のみだけするなどの工夫が◎


汗が引くまで待っていて大丈夫とは言え、乾燥が気になるのもわかります。
そんなときは、一度汗を拭き取ったあとに、導入化粧水のみをつけるのも1つの方法です。
ただし、拭き取りをするときは、きれいなタオルや顔を拭く専用のタオルなど清潔なタオルにしましょう。
ニキビや肌荒れなどのトラブルのもとになりかねません。これらの予防も忘れずに行いましょう。
お風呂上がりの汗を止める効果的な方法
上がる前に冷水を浴びる


脱衣所に出る前に、冷水のシャワーを軽く浴びておくことで汗の量を抑えることができます。
冷水を浴びることで体の表面温度を下げ、汗が出るのを抑えてくれます。
脱衣所に出る前に体を冷やしておくことで、のちに汗が出てくる量も圧倒的に少なくできるのです。
スキンケアをすぐしたい方におすすめの方法だといえます。
ここで、効率よく体を冷やすためのポイントです。
上がる前のシャワーは、足、足首、手、手首にかけるようにしましょう。
サウナに通っている、普段から冷水を浴びる習慣があるという方は全身に冷たいシャワーを浴びていただいて良いのですが、いきなり全身に冷水を浴びると、体がびっくりしてしまいます。
体の中心から遠い部分かつ大きな血管が通っているところであれば、冷たさも苦痛に感じることなく、体温を効率的に下げることができるのです。
今日から始めるという方にはぜひ、これらの場所を冷やすことから始めてみましょう。
シャワーでは他の場所に水がかかってしまい苦手という方は、洗面器に水をためて足や手をつける、という方法でも良いですね。
自分の気持ちいいと思う方法で実践してみましょう。
メンソール入りの入浴剤で清涼感を


涼しさやさっぱりとした感覚は、五感からも感じられます。
五感というのは、
視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚
です。
冷たいという感覚だけでなく、風鈴が風にたなびいている音や鼻に抜けるさわやかな香り、アイスクリームのひんやりさなどがあります。
湯船からあがったあとのスーッとした爽快感も涼しさを感じやすいポイントの1つです。



暑い夜にはぜひおすすめです!
やさしく涼しい風を浴びる


入浴後、冷房で冷えた風を浴びるのはNGと言いましたが、冷たい風を浴びることがNGなわけではありません。
ポイントは、やさしい涼しい風を浴びること。
夜風や、扇風機の弱風など、ほんのり柔らかい、やさしい風を浴びることで、ゆるやかに体温を下げてくれます。
急激に体温が下がることがないので、汗の分泌を無理やり抑えることもありません。
体に負荷のない状態で汗を引かせることができるのが特徴です。
また、体温が下がっていることに体が順応しやすいことも負担を減らせる理由のひとつです。
カーテンがやさしくたなびいて、すこし風を感じる程度がベストです。
気持ちの良い夜風が吹いている日を見つけたら、ぜひやってみましょう。
氷や冷たい水分を摂る


氷や水分を摂って、体の中から冷やすことも方法の1つです。
お風呂上がりに、氷を1つ口に入れるだけでも大きな違いがでます。
コップ1杯の水を冷蔵庫に冷やしておき、脱衣所に出たタイミングで、冷やした水を飲むことでも同じ効果が得られます。
冷たい、気持ちいい、体温が下がっていると体に認識させることで、汗を引かせるという仕組みだからです。



入浴後の水分補給も同時にできて一石二鳥ですね。
まとめ
今回は、お風呂上がりに汗をかいた状態でスキンケアをして良いのか、お風呂上がりの汗を引かせる方法、についてお伝えしました。
結論として、夏場のスキンケアは汗が引いてからでも十分間に合う、という答えが出ましたね。
まずは汗を引かせることを最優先してOKです。
お風呂上がりの汗を引かせる方法についてもお伝えしました。
- 脱衣所に上がる直前に冷水をかける
- メンソール入りの入浴剤を使う
- やさしい風を浴びる
- 氷や冷たい飲み物を摂る
これらもぜひ実践してみてください。
一緒に暑さを乗り越えていきましょう。